バイクの配線処理をする際に初心者が気を付けること
自分のバイクを少しずつカスタムしていきたいのであれば、配線について知識を深める必要があります。しかし、バイク初心者にとって配線は
- 仕組みが複雑で何だか面倒くさそう
- 自分で触ってショートさせてしまうのが怖い
など、上記のようなことを連想させる、あまりやりたくない作業であるようです。しかし、配線はさほど難しい作業でもなく、自分でできるようになると費用が抑えられるなど、経済的にもメリットがあります。
今回はバイクの配線処理をする際に初心者が気を付けることについて、できるだけ具体的に解説していきます。配線やその他メンテナンスの知識を深めることは愛車の健康維持にも繋がるので、今乗っているバイクとできるだけ長く付き合っていきたい方はこの記事をきっかけにチャレンジしてみてください!
この記事を読むための時間:3分
目次
知っておこう!配線の基礎知識
まずは配線の基礎知識として、作業を行う際に必要な道具や部品について、詳しく解説していきます。
電工ペンチ
電工ペンチは配線の際に最も必要な道具であり、
- 配線を切断
- 端子をのかしめや圧着
- 被覆の剥ぎ取り
上記のような作業を行う際に必ず使用します。端子をかしめる作業において普通のペンチを代用する人がいますが、見た目はしっかり固定されているように見えてもその端子は抜け落ちる可能性が高く、「絶対にやってはいけない作業」としてこの代用はメンテナンスの専門書やネットの記事などで紹介されています。一度かしめた端子は二度と使うことはできません。端子を無駄にせず、しっかり取り付けるためにも、配線には電工ペンチの使用をおすすめします。
ギボシ端子
ギボシ端子は初心者でも比較的簡単に取り付けることができる端子としてまだ歴が浅いライダーたちに重宝されています。ウィンカーやUSB充電器をバイクに取り付ける際に使用するのが、この端子です。配線処理を行う際に一番利用されることが多い端子であり、近所のホームセンターやネット販売で手軽に手に入れることができます。
スリーブ
スリーブは英語で「袖」を意味する言葉ですが、配線においては端子が車両の金属部分に接触し、ショートするのを防ぐために取り付けるゴム製の端子カバーです。大体端子とセットになって販売されていることが多く、取り付ける際は端子を付ける前に予め配線に通しておきます。
カプラー
カプラーは配線の着脱を容易にする、ソケット型のパーツです。メーター類など、多くの配線を要する箇所においてはこのカプラーと平形端子をセットで利用します。
配線の基本:ギボシ端子のつけ方と注意点
配線の基本として、まずはギボシ端子のつけ方を身に付けるとよいでしょう。取り付ける際は以下の順序で行います。
- まず電工ペンチを使って配線の被膜を取る
- 出てきた動線をまとめてねじり、真ん中で折り返す
- 車両側からの配線にスリープを通しておく
- ギボシ端子を取り付けて、かしめる
- オスとメスの端子を繋ぎ合わせてスリーブで保護する
ギボシの端子ですが、電気が流れてくる大元である、車両側がメスになるように取り付けましょう。こうすれば万が一外れてしまっても車両に触れて電気が流れることもなく、ショートする心配がありません。また、端子をかしめる際には必ず電工ペンチを使い、真ん中で嚙み込ませるようにしてください。ラジオペンチで代用するとかしめても平らに圧着するだけの状態になり、端子がすぐに外れてしまいます。
新しく部品を追加する場合の配線は?
新しく部品を追加したい場合には配線を分岐させる必要があります。この場合はY字型の「分岐線ハーネス」を使いましょう。ただ、ギボシ端子の数が増えてかさばるようになり、相応のスペースが必要になるので、取り付けが可能かどうか、まずは取り付け箇所を確認してください。
どうしても難しい場合は、赤い配線の真ん中部分にある被膜を「ワイヤーストリッパー」という被膜剥がし専用の道具を使って剥がし、そこに新たに取り付ける部品の配線を直接巻き付け、半分にカットしたギボシ端子をかしめるといった方法もあります。
まとめ
「配線」という言葉を聞くと扱いが難しいイメージが先行しますが、決してそのようなことはありません。大切なのは然るべき道具を使い、正しい方法で行うこと。これさえ守ればある程度難しい配線も徐々に扱えるようになります。できるだけ配線にチャレンジし、自分の愛車をカスタマイズすることも運転と同じくらい楽しいものですよ!
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